相次ぐ仮想通貨流出 人員・ノウハウ不足、業界の未熟さ露呈

テックビューロから67億円相当の仮想通貨が流出した問題。1月のコインチェックによる流出を受け、新たな業界団体を立ち上げるなど、再発防止と信頼回復に向けた取り組みを始めた直後だけに、関係者の間にも衝撃が広がっている。

「業界が共通して抱える構造的な課題が露見した。このままでは再び流出は起こりうる」。そう語るのは、仮想通貨に詳しい大和総研の矢作(やさく)大祐研究員だ。

共通する課題とは、企業としての“未熟さ”だ。仮想通貨交換業者の多くはベンチャー企業で、昨秋以降の仮想通貨の高騰で各社の総資産は平均500%以上も拡大。しかし、成長のスピードに人員やサイバーセキュリティー対策などが追いついていない状況がある。

今回の流出のきっかけについて、テックビューロは「ハッキング被害」としているが、ある仮想通貨交換業者の社長は「十分な人員とノウハウがあれば、サイバー攻撃の予兆を検知し、被害を最小限にとどめることができたのではないか」と話す。

金融庁が過去にテックビューロに立ち入り検査を行った際も「数百億円相当の顧客資産を預かる管理態勢が整っていなかった」(担当者)という。今後は流出した仮想通貨の行方に加え、同社が顧客資産を守るための体制整備をどう進めていたのかも焦点となりそうだ。

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