「二度と来るな!」インスタ映えに命をかける迷惑旅行客が撒き散らす害

猛暑の夏は終わり、ようやく秋らしい天候になってきましたね。この夏休み中や秋の連休中などに各地へ旅行に出かけたという方も多いのではないでしょうか。

ところでみなさんは「観光公害」という言葉をご存じですか?

観光公害って何?

観光公害とは、ポイ捨て・無断撮影・私有地への無断侵入・居座りなど、観光客によるマナー違反や、観光地を訪れる車両による渋滞・排気ガス・交通麻痺などを指します。

現在、写真投稿をメインとするSNS「Instagram」の流行や、訪日外国人観光客の増加などによって、「観光公害」に関する注目は高まってきています。

有名なものといえば、富士山のゴミでしょうか。食料などのゴミがあちこちに放置されており、世界文化遺産登録の解消危機にもなった問題です。しかし、昨今では富士山以外にも、全国各地で観光公害が発生しており、悪質なものでは、地元住民の生活を妨げているものもあります。

「インスタ映え」のため私有地に無断侵入

たとえば北海道では、広々とした牧場や、きれいな花畑などの、まさに「インスタ映え」しそうな場所が多いですよね。そこで農家の私有地であるにもかかわらず牧場や畑に無断侵入し、写真を撮ってSNSにアップしている人が目立つとネットで指摘されています。

私有地への無断侵入は、マナー違反どころか法律違反の可能性もありますが、特に牧場や畑となると、靴の裏に付着している病原菌や害虫などにより畑の植物や牧草がダメになってしまう可能性もあり、住民の生活に大きな悪影響を与えてしまうという点で、非常に悪質といえます。

こういった投稿に対してネットでは、「マナー違反なのは写真を見ればわかるから自分から恥をさらしてる」「土地を管理している人がいることを忘れないでほしい」「何か対策するべきなんだろうけどそのお金はどこから出すんだろう」といったさまざまな声が寄せられています。

自撮りスポットを巡ってケンカ!?

京都では「舞妓さん」の写真を勝手に撮り、何の断りもなくSNSに投稿する観光客が絶えません。また、奈良の東大寺では鹿と写真を撮ろうと鹿を追いかけ回し、逆に噛まれてしまう被害なども増えているようです。これはさすがに自業自得でしょうが、鹿にとってはたまったものではありません。

こういった観光公害に迷惑しているのは日本だけではないようです。たとえばイタリアのローマにおける名所、「トレビの泉」では、写真映えする自撮りスポットを巡って、観光客同士によるケンカが発生したといいます。

ネット上では「こういう人間には恥という概念を教えるべきだ」「二度と来ないでほしい」「公の場ではなく、家のトイレで自撮りしておくのが適切だろう」といった厳しい意見も見られるとのことですが、とりあえず双方、泉の水で頭を冷やしてほしいところですね……。

近隣のお店も大迷惑

観光公害を受けているのは、観光スポットそのものに限りません。

観光地近隣の飲食店でも、トイレだけの使用、食べ終わった後も混んでいる店内に長時間居座り続ける、大人数の予約をしておいて当日にドタキャンをするなど、被害は多いようです。

そのほか、「インスタ映え」のためだけに食事を注文して、ほとんど残していくお客、店のお座敷に土足で上がってしまう外国人観光客など、注意の難しい事例も増えているようです。

来たあとに、どうしてもらうか

こうした観光公害が広がりつつも、訪日外国人観光客は増加しつつあり、政府の方針としても、宿泊施設の規制緩和や「インスタ映え」を狙った景観整備などを進めています。

こうした動きを踏まえて、観光客側のマナーを向上させるべく、京都市では多言語対応の「京都のあきまへんパンフレット」を作成しました。日本が長期的に観光立国を目指すのであれば、ただ来てもらうための戦略だけでなく、「来たあとに、どうしてもらうか」の戦略が必要になってきているのかもしれません。

われわれとしても、旅行中に写真を撮るときや、その写真をSNSへ投稿するときは、気づかないところでこうした誰かの迷惑になっていないように気をつけたいですね。

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