後藤真希、アイドルシーンの今昔語る 現在は「苦しい部分も多いのでは」

プロデューサーのつんく♂がオーディションの際「抜けた才能」と最大級に評価した、元モーニング娘。でタレントの後藤真希。そんな彼女が、幼少時代からアイドル、結婚、現在までをつづったエッセイ『今の私は』(小学館)を刊行した。本のなかには、アイドル時代のエピソードが赤裸々に語られているが、頂点を極めた後藤は、現在のアイドルシーンをどう見ているのだろうか――。

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■加入後いきなりセンターになるも「LOVEマシーン」に違和感

後藤がモーニング娘。のメンバーになったのは1999年8月。まだ13歳という年齢だったが、加入直後に発売されたシングル「LOVEマシーン」ではセンターポジションを担当し、鮮烈なデビューを飾った。この曲は大ヒットし、プロデューサーを務めたつんく♂も『モーニング娘。』の転換期として、後藤の加入と「LOVEマシーン」を挙げるなど、彼女の存在は、グループ内でも不動の地位を獲得したように見られた。

しかし、本人には微妙な違和感があったという。「外から見ていた『モーニング娘。』はもっと大人っぽくてクールなイメージがあったのですが、自分が入ったとたん、一気に幼くなった印象を受けたんです。例えば、歌詞でも『Wow Wow Wow Wow』なんて過去の曲ではなかったし、振り付けもコミカルでしたよね。なんか、まったく路線が変わってしまって、大丈夫なのかなと思ったんです(笑)」。

そんな後藤の不安とは裏腹に「LOVEマシーン」は、モーニング娘。にとって最大のヒットとなると、後藤が在籍した約3年間にリリースされた「恋のダンスサイト」、「ハッピーサマーウェディング」、「恋愛レボリューション21」らの楽曲は大きな支持を受けた。グループだけではなく、ユニットや、ソロデビューでも大成功を収めるなど、アイドル界の頂点を極めた。

まさに時代の寵児となった後藤だが、約3年間でモーニング娘。を卒業する。「本当に突然でした。いきなり『卒業するから』って言われて、その後のスケジュールも決まっていたんです」と苦笑いを浮かべると「そりゃあ、なんとも言えない気持ちでしたよ。でも偉い大人が言っているんだからしょうがないし、私にとって一番大切なのはファン。だからファンが嫌だと思っていることだけはやらないようにしようという気持ちでやっていました」と当時を振り返る。

■「苦しい部分も多いのでは」 群雄割拠の今のアイドルに持論

あっという間に駆け抜けたアイドル時代だが、後藤は、モーニング娘。というグループについて、たまに思うことがあるという。「例えばおニャン子クラブさんたちって、私たちの時代の人間からすると、当時はやった曲を懐メロ感覚で聴くという形だと思うんです。私がいたころのモーニング娘。もいまの子たちからするとそういう位置づけなのかなと…。でもモーニング娘。は現在進行形でグループがあるから、現役の子たちが過去の曲を歌う。そうすると、懐メロではないわけで…。難しいですよね」とモーニング娘。というグループの特異性を指摘する。

また、現在のアイドルグループはAKB48に代表されるように“恋愛禁止”を掲げていることが多いが、後藤は「昔から『アイドル=彼氏を作っちゃいけない』みたいな雰囲気は感じていましたが、私はモーニング娘。が恋愛禁止だというのは知らなかったので『絶対ダメだ』という考えではありませんでしたね(笑)。この間メンバーと会ったとき『恋愛禁止だったんだよ』と聞いて“あーそうなんだ”って思ったぐらいだから」とあっけらかんと振り返っていた。

さらに現在は、モーニング娘。が誕生した時代より、アイドルグループの数も格段に増え、独自性がより強く求められるようになっている。後藤自身も現在のアイドルシーンについて「頑張っている人たちが多く、個性もあるのですが、逆にいろいろなジャンルとの線引きがなくなり、アイドルってなんなのだろう思っちゃうんです」と意見を述べると「どこまでがアイドルで、どこまでがアーティストなのかの境界線も分からない。昔ほど世の中も景気が良くないし、やっている方は閉塞感もあるし、苦しい部分も多いのでは」と客観的な目を向けていた。

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